07オープン戦

松坂　メジャー“開幕の顔”になる
　レッドソックスの松坂大輔投手（２６）が米スポーツ専門週刊誌「スポーツイラストレーテッド」の開幕特集号（２１日発売）の表紙を飾ることが１９日（日本時間２０日）、分かった。スポニチ本紙は発売前に同誌を独占入手。開幕特集号の表紙はその年のメジャーの顔ともいえる存在で“１億ドルの男”への全米ファンの期待度は想像をはるかに超えている。

　スポニチ本紙が独占入手した記念すべき表紙は松坂のワインドアップ姿だった。見出しは「Ｆｅｖｅｒ　Ｐｉｔｃｈ」でサブタイトルには「なぜ松坂は価値があるのか（米国は松坂から何を学べるのか）」がついた。同誌広報部は「ポスティング・システム（入札制度）の経緯や、松坂投手のキャリア、実力など、インパクトの強いストーリーになると感じた」と説明した。

　スポーツイラストレーテッド誌は発行部数３３０万部を誇る米国で最も権威があるスポーツ雑誌だ。トム・ベドゥーチ記者が１月３１日のロサンゼルスでの記者会見から松坂を取材。その後、数度取材を重ねた上で５、６ページにわたる特集記事を書き上げた。注目したのは、松坂が１００球以上の投げ込みをしてもアイシングをしないこと。「肩は消耗品」という考え方が定着している米国では球数制限を徹底させているだけに「松坂が成功すれば、大切に扱われている米国の投手の調整法に変化をもたらすだろう」と分析した。

　同誌の表紙を日本人選手が飾ったのはイチロー（マリナーズ）、王貞治（ソフトバンク監督）ら４人だけ。しかし、全球団の選手紹介や戦力分析など、年間を通じて一番ステータスの高い開幕特集号となると、松坂が初めてだ。その年の“メジャーの顔”と認められなければ表紙になることはない。同誌広報部も「まだ１度も公式戦でプレーしていない選手を表紙で使うのは記憶にありません」と明かした。

　かつては同誌の表紙になると活躍できないとのジンクスもささやかれたが、９８年マグワイア（カージナルス）は７０本塁打の年間本塁打記録を樹立。００年ペドロ・マルティネス（当時レッドソックス）はサイ・ヤング賞、０６年プホルス（カージナルス）は世界一に輝いた。松坂にとって最高のシーズンとなる“吉兆データ”はそろっている。

　発売日の２１日は松坂のパイレーツ戦登板日と重なる。しかも、試合はスポーツ専門局「ＥＳＰＮ」が全米中継する。松坂への注目はさらに高まることになる。